人は、その時の状態になってみないと気づかないこともあります。
虫歯や歯周病もそうです。
今まで何事もなく使ってきた歯が、自分が気が付かないうちにいつのまにか歯が機能しなくなって後悔するのです。
先日、筆者はお墓へ行ってまいりました。
お墓の切り花を新しいお花に交換する時、古い切り花を捨てに行こうと手に持ちました。
いつもは嗅いでいる切り花の腐敗した茎の臭いに何も思わないのですが、その時はふと鼻に臭った時、虫歯で歯の神経が侵されて死んでしまった歯の臭いにそっくりだと思いました。(筆者は1本だけ歯の神経が死んでしまいました。)
その時に筆者は、切り花も命が宿っていたことを気づきました。それと同時に歯にも神経という命があることも。
お花や歯の神経は、犬や猫のように「ワンワン」「にゃーにゃー」と鳴きません。
お花は永遠に咲いているものではないのでいつかは枯れてしまいますが、見ている人を癒してくれます。時には結婚式の際、新郎新婦の新たな門出を列席者と一緒に祝うため華やかに式を彩り、ある時は通夜・お葬式の際、弔問客と一緒に故人に感謝の心を表すために式を演出してくれます。
しかしながらお花はいつかは枯れてしまう運命。
そして歯の方も産まれた時から当たり前のように人のお口中に存在しているので、筆者は歯のありがたみを忘れていました。
皆さんは何気なく飲食されていますが、もし突然皆さんの歯が虫歯や歯周病で数本の歯を残して後は全部なくなったらどうしますか?
歯が擬人化して、「歯を磨いたの?磨かないと虫歯になってしまうわよ。」と歯が母親のようにうるさく忠告してくれれば良いですが、歯が擬人化して忠告しても、反抗期の子どもに
「うるせーばばあー!!」
と言い返されます。(怖いよ~)
しかし......親孝行しようと思ったら、もう親(歯)はいません。
その時になって初めて親孝行(歯磨き)すれば良かったと思うでしょう。
先程の歯が数本しか残らなくなったらどうしますか?の質問ですが.....。
義歯(入れ歯)などを使わないとお食事ができません。
中には2~3本しかないのに義歯などを使わずにお食事されている方もいらっしゃいますが、義歯がないと歯はない所に倒れてきます。
歯があった頃に比べると、硬い食べ物も噛みにくくなりますし発音も悪くなります。
歯は食べ物を咀嚼して飲みこみやすく消化しやすいようにする働きがありますが、命の源の一部だと筆者は思います。
皆さんの歯が1本でも残っていますように歯の大切さに気付いてほしいです。